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「鶏SOBAバター抜き ¥700+味玉 ¥100」@七福軒の写真平日 晴天 21:15 先客10名 後客6名

〝麺遊空間いばらき 三泊四日ラーメンめぐり〟

本日の三食目を食べ終えて戻ってきたホテルで茨城遠征四日目の夜は人生初のつくばナイトをエンジョイしようと思い、夜の情報収集に総力を挙げて取り組んだ。

すると天久保地区という一帯に飲み屋が集中している情報を得ると、夜の帳が下りるのを待って出掛ける事にした。今回の長旅の疲れも溜まっていたのだろうか、気が付けばソファでウトウトしてしまっていて21時前に目が覚めた。

慌てて支度をして天久保地区への移動手段を検索するとバスルートがあるようだが、時間帯のせいか運行しておらず仕方なくホテルのフロントにタクシーを呼んでもらった。すぐに乗り込んだタクシーで5分も走ると、つくば最大というよりも唯一の夜のネオン街に送り届けられた。タクシーを降りた瞬間から、明らかに駅前とは違う空気が流れているのを肌で感じた。

ひとまずはネオン街の全貌を知る為に見知らぬ街を徘徊してみたのだが、このワンブロックだけは時代に取り残されたような虚無感が漂っている。しかしそんな寂れた空気感の中にも、きらびやかに輝くキャ◯クラのネオンが点在しているのだ。一種異様な雰囲気に恐ろしさもあったが、特異な高揚感も抑えきれず今夜の止まり木を探してみた。すると小さなネオン街の中心部と思われるあたりに、地上4階くらいのビアガーデンが賑わっている場所を見つけた。駐車場を取り囲むように並んだ飲食店の中に、ひときわ賑わっている店があったのがラーメン店だった。

すぐにRDBで調べてみると、つくば市総合ランキング第7位の人気店と知った。飲みに行く前に小腹も空いてきた事だし、これだけ大勢の客が入っているならば間違いないと思い予定外の突撃訪問する事にした。

店内に入ると入口左手の券売機からお題を決めるが、全くの下調べなしなので上から下までじっくりと眺めた。多種多様なラインナップに気後れしながらも筆頭を飾っているラーメンに注目した。これが店のイチオシだと思ったが〝エスカルゴバター〟というラーメンの中には異質と思われる要素が含まれていた。しかしその下のボタンには保守派の私にはピッタリの〝バター抜き〟なるメニューを見つけると、詳細は分からないままに発券してみた。もちろん追加の味玉も忘れずに発券して二重扉の店内へと進んだ。

右手のテーブル席には団体客が二組いて賑わっていたが、左手のカウンター席には空席が多くあった。セルフで水を汲んでカウンターに座り食券を台上に置いた。電気式のウォーターサーバーなのにぬるい水を飲みながらカウンター越しに店内を見渡すと、かなり広い客席ながらも本日は二人体制で回している。調理を担当しているのが店主さんだろうか黙々と注文をこなしている。こちらの客層も大学生が中心で若さがみなぎっているが、過去の経験からだとガッツリ系への不安がよぎらなくもない。調理場内はステンレス張りが主流になっている最近では珍しい青いタイル張りが印象的だが、新しさこそないが磨き上げられたタイルや寸胴鍋が輝いておりラーメンへの期待も自然と高まる。そんな中で待っていると、着席して7分で我が杯が到着した。

その姿は白磁の鳴門丼の中で美しい盛り付けで提供されると、濃厚には見えるが丁寧な仕事ぶりから穏やかな印象すら浮かんでくる。前食がコッテリ味噌系だった事もあり、心のどこかでアッサリ清湯系を望んでいたのたが気持ちを入れ替えて目の前のラーメンに向き合った。

まずはスープをひとくち。完全に乳化を果たした液面にレンゲを沈めてみると、かなりの手応えがレンゲを押し返してくる。トロッと粘度を感じさせながらレンゲに注がれたスープを口元に近づけると、鶏白湯にありがちな獣臭さのない香りが穏やかに漂ってきた。鶏の臭みがない事を喜んでスープを口に含んでみるとイメージに反して、かなりの塩気の強さが襲ってきた。口当たりはポタージュのように柔らかなのだが、カエシの塩分が刺々しく舌先や喉を刺激してくる。初動でこの強さだと後半にはどうなってしまうのか心配しながら麺へと進んでみた。

店頭に山積みにされたお馴染みの黄色い麺箱から想像する外注麺を箸で持ち上げてみると、麺上げまで120秒の少し太めのストレート麺が現れた。艶やかな麺肌は切刃の角を感じさせない丸く膨れた形状で、黄色みの強いのが特徴的だ。ずっしりと重みが伝わってくる箸先からも加水率の高さが想像でき、食べ応えの良さを自ずと感じとった。そんな麺を一気にすすり上げると、丸い麺形が伸びやかに唇を通過する。その際にスープの粘着質が手伝って、ひとすすり毎にスープをふんだんに吸い上げてくる。しかし私には塩気の強すぎるスープなので、麺自体の風味を味わえずスープの刺激が追いかけてくる。楽しめたのはグルテンの持つ弾力ある歯応えで、出来るだけスープを絡めないようにして麺の醍醐味を味わった。中盤以降も強いコシは変わらず、食べ飽きしない良麺だった。

具材のチャーシューは豚バラ煮豚が大判厚切りで、これ見よがしに鎮座している。バラ肉の中でも赤身中心の部分が切り分けられていたので、ほどけるような柔らかさの中にも赤身の繊維質の歯応えも残す好みの部位だった。味付けは少し強めにしてあるので、スープと重なると強気な味がさらに重なってくる。そんな塩気を中和しようと思い薬味の白ネギと一緒に食べてみたが、白ネギも野生的な辛味を残したタイプだったので刺激がますます強くなってしまった。ここで口内をお冷でリセットしたくても、ぬるい水では不快感が募るばかりだった。

追加した味玉は偏った趣向の私でも納得の熟成感を生んでいたが、やはりこれも二割ほど味が濃くなっている。しっかりとゲル化した濃厚な黄身の甘さを引き出す以上の塩分浸透が残念だった。白いご飯でもあればチャーシューや味玉の塩気も緩和されるだろうとは思ったが、具材単体では随分と塩っぱく感じた。

メンマも同じく噛めば内側から染み出てくるような味の濃さが味覚を疲れさせてくる。全ての具材が見た目の醤油色素と同様に濃い味付けになっているのは、若者が多いの場所柄のせいなのだろうか。それとも醤油消費量が関東一という噂が本当なのだろうかと信じてしまう程に濃い味だった。

薬味の玉ねぎは手仕事感のないランダムな荒れた切り口が、強い辛味を演出している。この玉ねぎの辛さは嫌いではないのだが、このスープの中では不要に思えた。できれば甘みのある切り口で口内をリセットして欲しかった。青み役も兼ねた青ネギは鮮度の悪さからか、大事な風味が飛んでしまって存在感のない薬味となっていた。

中盤からも塩気の強さに追い立てられるようにして麺を食べ進んでいったが、完食するまではいかなかった。スープも最初のひとくち以降は口にせずに箸とレンゲを置いた。

つくばナイトを楽しむために立ち寄ったエリアだったが、後で聞くとこの辺りはバブル景気の頃は今よりも倍以上の飲食店で賑わっていたらしい。全くの偶然で出会ったラーメン店だったが、大人の社交場と言うよりは学生たちの食堂といった感じの店で中年組にはしっくりこなかった。

店を出ると周囲のカラオケ店からも、学生らしい若い歌声が音漏れしてきている。今回の茨城遠征で訪れた土浦や水戸とは違った学生街の〝ノリ〟に少し気持ちが萎えてしまった。その落ち込んだ気持ちを奮い立たせるために、うら寂しい街の雰囲気に不似合いな派手に輝く看板のある方へと歩み寄った一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

流石にこのレビュー、キャ○の合間の寄り道麺活に感じるのは自分だけでしょうか?
鶏白湯とあるが予想された麺活ですね!
つくば市にはキャ○は似合わないのだと思いますよ。
さて、時代遅れにでもまた再チャレンジしようかな!

昭和のBecky! | 2019年8月14日 00:56

おっしゃる通りかもしれず反論の余地がございません。時代遅れは歩兵にはハードルが高すぎて訪問意欲を削いでしまいます。

のらのら | 2019年8月14日 15:56